相続スタッフの伊藤です。
いきなりですがみなさま、最近よく”終活”という言葉を耳にしませんか?
終活は、人生の振り返りや整理を通じて、残りの人生を充実させるための活動です。また、自分の死後に家族が困らないように準備を整えることも含まれます。たとえば、遺言書の作成や財産整理、医療や介護の意思を明確にすることが挙げられます。
実際に相続が発生し、ご相談に来られるお客様から「どこの銀行に口座があるかわからない」「保険に入っていたかわからない」といった、相続財産に関するお悩みから、「遺産の分割の仕方がなかなか決まらない」といった、遺産分割に関するお悩みなど、さまざまなお悩みが寄せられております。
そういった場合に備え、以下のようなことを備えておくと、残されたご家族が相続お手続きの際、困らなくてすむかもしれません。
①遺言書の作成
相続トラブルを防ぐうえで、遺言書の作成は重要です。有効な遺言書があれば、相続人全員の反対がない限りは遺言書の内容どおりに遺産分割を行えるためです。
遺言書を作成する際は、具体的な遺言内容を考えたうえで、自筆証書遺言か公正証書遺言で作成しましょう。自筆証書遺言は形式不備で無効になるリスクや発見されずに終わってしまうリスクがあるため、確実に有効な遺言書を作成したい場合は公正証書遺言の作成をおすすめします。
②医療関連の明記
終末期の医療に関する希望や意向は、文書にまとめたり医師や家族に伝えたりしておきましょう。深刻な病気に罹患したときや要介護状態になったときに、希望する治療方針や延命治療についての考えを明確にしておけば、家族が対応に困るリスクを払拭できるでしょう。
③葬儀の計画
葬儀にはさまざまな種類があります。一般葬・家族葬・直葬など、希望する葬儀方法を決めておき、家族や関係者に伝えておけば、万が一のときにもスムーズに手続を行えるでしょう。
親族以外に葬儀に呼んでほしい人がいる場合は、その人の連絡先も記載しておくことをおすすめします。
④身の回りの整理
保有している銀行口座・証券口座や保険契約、保有している不動産の書類など重要書類は整理しておきましょう。これらの重要書類は死後の手続で必須となります。
あわせて、家族が遺品整理にかける労力を削減するために、モノも整理することをおすすめします。不要なモノを断捨離すれば、気分的にもスッキリするでしょう。
⑤財産分与の計画
スムーズに遺産分割を進めるために、財産分与の計画を考えます。保有している財産を整理したうえで、遺産の分配について家族とコミュニケーションを図るとよいでしょう。
財産分与をめぐってトラブルになるケースはよくあるため、トラブルを防ぐうえでも生前に財産分与の計画を考えることは大切です。
⑥保険の見直し
保険に加入している場合は、生命保険や医療保険の契約内容を見直します。不要であれば解約し、必要であれば更新しましょう。
相続税対策を進めたい場合は、終身保険の活用もおすすめです。死亡保険金には、相続税の基礎控除とは別に「法定相続人の数×500万円」の非課税枠があります。
資産を把握する中で、相続税対策が必要と判断した場合は、生命保険の活用も検討してみてください。
少し長くなりましたが、、終活はご家族への配慮と自分の人生の見直しを兼ねた重要な活動だと思います。年齢を問わず始められるため、思い立った時に少しずつ進めるとよいと思います。
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